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NEWSCONの気になるNEWS(2023年10月第1週)

米国内務省は、国立公園や野生動物保護区等の公共スペースで、使い捨てプラスチックを今後10年以内に段階的に廃止する計画を最終決定しました。国立公園、野生動物保護区、その他の公有地での使い捨てプラスチックの販売を2032年までに完全に停止する予定で、その間に段階的な削減が計画されています。計画は来年にも更新され、暫定目標とプラスチックをどのように排除するか、詳細が明記される予定です。米国政府はペットボトルやプラスチック包装を堆肥化可能な材料等の環境に優しい代替品に切り替える方針です。英国でも10月1日からプラスチック製のストロー、プラスチック製の柄の綿棒、プラスチック製マドラー等の特定の使い捨てプラスチック製品を販売、提供することを禁止されます。この動きは欧米で加速しています。
https://www.doi.gov/pressreleases/interior-department-announces-progress-phase-out-single-use-plastics-across-public

発行された科学専門の論文サイトに、LIBのブラックマスを(超)高速加熱し温度を2100K(ケルビン:2100Kは凡そ2100度)を超える温度まで数秒間で上昇させる事で、BMに含まれる酸で溶解しにくい固体電解質界面(SEI)やその他の不純物を一瞬で熱分解し、その後の製錬プロセスでの浸出速度を約1000倍に高める技術が紹介されています。この方法により、その後の処理工程で希釈な酸でも溶媒として利用でき(環境負荷低減)、コスト面でも有利であるという事で幾つかのサイトで紹介されています。パルスDCフラッシュジュール加熱(FJH)と呼ばれるこのBMの処理方法は、超高速高温上昇により揮発性金属の拡散損失を軽減しつつ、固体電解質界面の熱分解と難溶性金属化合物を減少させる事が出来ます。LIBリサイクルの処理技術に関しては、毎月のように新たな研究結果が出ており、将来的に幾つかは実現可能と見られています。
https://www.science.org/doi/10.1126/sciadv.adh5131

大手廃棄物管理会社のヴェオリアは、英国でエネルギー回収施設から排出される焼却炉の落じん灰(IBA)を処理し、年間約50,000トンの路盤材を製造する事業を発表しています。IBAはサンプリング後に危険物質をチェックし、その後、磁選や渦電流分離器等の装置で金属を除去、更に細かな金属を除去した後に残ったものを大きさ別に分け、IBAA(落じん灰骨材)として利用します。英国ではエネルギー回収施設が多く、発生するIBAの処理が問題となっています。Blue Phoenixのような専用企業もあり、この分野への投資が過去数年で増えてきました。
https://www.veolia.co.uk/press-releases/veolia-expands-operations-deliver-more-sustainable-materials-construction-industry
https://bluephoenix-group.com/ash-processing/

香港のサウスチャイナモーニングポスト紙は、中国の中央銀行が認定した「金融システム上重要な中国の20銀行」の内、18行の中間決算の財務報告書をレビューした内容を掲載しています。その結果3分の2以上の銀行が不動産ローンの不良債権を抱えている事が判明しています。先週、中国の中央銀行である中国人民銀行は国内の20銀行を「金融システム上の重要な銀行」と認定しました。広発銀行と北京銀行は中間決算で不動産ローンの内訳を公表しなかった為、調査は18銀行を対象に行われました。この調査は不動産危機が中国経済に如何に重大な影響を及ぼしているかを示しており、アナリストは実際の不良債権額は報告されている額よりも遥かに多い可能性があると警告しています。レビューの結果、中国の大手銀行の不動産関連不良債権残高は2022年7月から今年6月末迄に37%増加し、2,910億元(400億米ドル:5兆8000億円)に上ると判明しています。今後、不動産開発企業の危機や破綻が発生した場合、その影響が金融システム、そして最終的には経済全体に重大な混乱をもたらす可能性が明らかになりました。比較できる対象の数字を挙げれば、米国で起きたサブプライム住宅ローン危機中に米国の銀行が抱えた不良債権比率は2007年末で1.4%、2009年には4.96%へと上昇しました。これに対し、中国4大国有銀行の平均不動産関連不良債権比率は既に5.6%に達し、これは1年前の4.5%から上昇しており、今後も更に上昇する可能性があります。中国の4大銀行は「世界の金融システム上重要な銀行」に分類されている為、ショックがどの程度影響するのか市場は注視している状況です。
https://www.scmp.com/economy/china-economy/article/3236152/chinas-property-woes-deepened-evergrande-test-beijings-bottom-line-no-systemic-risks

米国で銅管の需要が増加する計画が発表されています。米国の銅開発協会は現在、米国に残る主要道路のメイン水道管から家庭に引き込む枝水道管1,200万本を銅製のものに交換する運動を開始しました。今年4月に米国の環境庁(EPA)から、全米に残る鉛製の水道管に関するレポートが発行され、様々な健康被害の警告がありました。これを受けて米国の銅開発協会は、銅管への交換を推奨する計画を発表しています。鉛管以外に280万本の鉄製の亜鉛メッキ管の交換も行う予定です。これらを全て交換した場合、銅が18万トン必要となります。米国では水道インフラの改修には560億ドル以上が必要となり、米国のインフラ法で適用される予算150億ドルを大幅に超えるものです。
https://elements.visualcapitalist.com/from-lead-to-copper-replacing-americas-aging-water-infrastructure/
https://copper.org/applications/plumbing/water_service/why_copper.php#who_using_copper

インドのスクラップ業界が今後大きく伸びると見られています。9月末にタタスチールのCEO T. V. Narendranは「鉄リサイクル業」は将来「鉱業」を上回る事業に発展する、と発言し大きな話題を呼んでいました。先週末には、インドの鉄鋼大臣がインドの鉄鋼製造におけるスクラップ使用量を増やすよう求めている実態を伝えています。
現在、世界では自国の資源保護政策もあり60ヶ国以上がスクラップの輸出を禁止しています。インドで増え続ける需要に対し、各国での囲い込みもあり、スクラップの入手がより困難になると予測しています。インド最大の電子オークションサイトの1つを運営するMjunctionは「鉄スクラップをインド全土の消費者が入手できる「オンラインプラットフォームを設計する」と公約しています。インドは2030年迄に製鉄能力を3億トンに拡大する計画です。
https://www.reuters.com/business/autos-transportation/quebec-talks-with-battery-auto-makers-c15-bln-ev-related-investments-2023-09-29/

ドイツのEV戦略は、販売の増加にも関わらず計画より若干ペースが落ち始めています。電池メーカーのCATLが投資を「段階的にする」とトーンダウンしたばかりですが、大手自動車メーカーのWVもEV生産を削減し、計画していたヴォルフスブルクの新工場の中止を発表しています。ドイツではEV販売量が伸びてきましたが、これは政府による企業顧客向けのEV補助金の効果で、EV新車の大部分は企業向けが占めていました。ドイツ政府は企業向けのEV補助金を終了する事を決定し、今後企業向けEVの販売が落ち込む事からVWは計画を変更しています。8月にEV販売は前年同期比171%と大幅に伸びましたが、これは駆け込み需要によるものと見られています。VWのZwickau工場で製造されるEVの70%は法人顧客向けでした。
https://cleantechnica.com/2023/09/30/volkswagen-cuts-ev-production-cancels-new-wolfsburg-factory/

VWと世界4位の自動車メーカー「ステランティス」、更にスイスのグレンコアは、ブラジルにあるニッケルと銅の鉱山2か所を買収する為に10億ドルのSPAC(特別目的会社:上場に向け)を計画していました。この計画は今年6月に金融会社ACGが取引に参加し増資を計画する事で正式に発表されていました。両自動車メーカーは、鉱山からの銅とニッケルの資源確保を狙っていました。しかし今年に入りニッケル価格が37%も下落しました(更にインドネシアからの今後の供給増予測等もあり)。今後も価格が期待したリターンを得る程上がらないと判断した投資家からの関心が無くなり、破談に終わりました。投資家がグリーントランジッションに関わる投資から距離を置くようになったのはこれが初めてではなく、短期リターンが望めない現状に資金が集まらないという事態が続いています。
https://www.proactiveinvestors.co.uk/companies/news/1028226/glencore-vw-stellantis-spac-plan-collapses-after-nickel-slide-1028226.html

9月30日、東欧のスロバキアで総選挙が行われ、元首相のロベルト・フィコが率いるSmer党(得票率23.4%)が勝利しました。Smer党の選挙公約は、ウクライナへの武器供与の停止、ウクライナのNATO加盟の阻止、対ロシア制裁の反対等で西側の報道だけを見ている人々には信じられない結果となりました。2大政党のもう一方は、親EU、親ウクライナ、反ロシアを掲げたProgressive Slovakia党(得票率18%)でした。第3位で得票率14.7%を獲得したのは、Smer党から分離したFico党でした。Smer党とFico党は元々同じ党であった為、今後連立を組む可能性が高いと見られています。この選挙結果を受けてSmer党と同じ主張をしているハンガリーのオルバン政権は賛辞を送り、フランスの議員は「EUは目を覚ます必要がある」と発言しています。欧州委員会の副委員長ヴェラ・ユロバは選挙結果を尊重するが、選挙活動には多くのフェイクニュースが含まれていたと批判しています。過去1年ではイタリア、フィンランド、ギリシャ、スウェーデンで右派政党が勝利し政権が逆転しており、ドイツの地方選挙でも同じ傾向が続いていました。スペインでも7月の選挙で第一党は中道右派でしたが、左派も伸び、どの党も過半数割れで混乱が続いています。次の大きな選挙は10月15日に予定されているポーランドで、こちらは現在の与党である極右国家主義「法と正義の党(PiS党)」が政権を維持するかが注目されています。現政権は2015年に発足以来、司法、メディア、人権を巡ってEUと軋轢を生んできました。こうした現実の結果から「本当に今何が起こっており、何故起きているのか」という事を冷静に判断する情報ソースが必要な時代になってきました。デカップリングで最初に動くのは何時も「情報戦」だという事は、過去の歴史が証明しています。
https://www.politico.eu/article/slovakia-election-prime-minister-robert-fico-smer-hlas-patience-coalition/

米国で面白いタイヤリサイクル企業のサクセスストーリーがありましたので共有します。2015年に失業中だった夫と看護婦だった妻が始めた会社で、テキサス州フォートワースにあるAll American Tire Recyclers(AATR)という会社です。夫は失業中に友人の整備工場のタイヤ引き取りを手伝っている最中にタイヤを回収するアイデアを思いつき、許可を取り、トラックを購入して地元企業からタイヤを引き取ってリサイクル施設に運ぶ仕事を始めました。現在では、会社は自社で大規模なリサイクル施設を持ち、年間700万本近く、1当り約18,000本のタイヤを年中無休で処理しています。テキサス州中北部やルイジアナ州に至るまでのタイヤショップ、ディーラー、自治体からタイヤを調達するまでに成長しました。成功の鍵となったのは、夫のトムさんが、タイヤリサイクル業から始めたのではなく、廃タイヤの回収業からスタートした事です。同社は様々なタイプの廃タイヤを回収するトラックを持ち、顧客を開拓、回収ルートを整備しました。ロックダウン中もトラックが医療品を配達する為、医療品用のトラックのタイヤに焦点を当てていました。多様で柔軟なアイデアが実を結び成功、現在はリサイクル材を次の顧客が使いやすいように加工するというアイデアを思いつき実践しています。
世界には投資家が巨額な資金を投入して大規模なシステムを開発するような欧米のLIBリサイクル企業もあれば、アイデアと地道な努力で先進国の米国でも地域で大成功するという話でした。このストーリーはRecycling Today誌が報じています。テキサス州には2015年に欧州で最大級のタイヤリサイクル企業であるGenan(ゲナン)社が世界最大の年間10万トンを処理できるタイヤリサイクル工場を設立し運営しています。同州内にあり、競争の中でも成長しているという所に焦点が当てられたのだと思います。
https://www.allamericantirerecycling.com/about#:~:text=All%20American%20Tire%20Recyclers%20(AATR,new%20location%20in%20Mansfield%2C%20TX.
https://www.recyclingtoday.com/article/all-american-tire-recyclers-is-treading-new-ground/

LEM銅が極端なコンタンゴ状態で銅需要の期待が下がる中、ゴールドマンサックス(GS)は昨日、特に中国国内で急増している陸上太陽光パネルに焦点を当て、中国のグリーン化への銅需要は「堅調」との見解を示しています。太陽光関連の銅需要は前年に比べ130%増加、更に7月はグリーン関連への銅需要が単月で前年比71%も増加した事が明らかになりました。中央政府の金融緩和で流動性が増す中、コモディティーは株式以上にその影響を受け、価格の下支えになる可能性が指摘されています。これはアルミも同様です。GSは銅価格が下げ圧力の中でも、価格はある程度下支えされ堅持されるという見方を示しています。
https://www.cnbc.com/2023/10/02/chinas-demand-for-oil-and-copper-is-booming-says-goldman-sachs.html

欧州では「グリーンディール」の次に「ブルーディール」が始まる可能性があります。欧州議会の超党派議員グループは、水資源を守る為「欧州ブルーディール」を確立するよう共同で呼び掛けました。目的は水資源を気候変動から守り、海洋エネルギーを促進する事です。欧州ブルーディールには「ブルーエコノミー」が追加で定義されており、海洋や海岸ベースの産業、更に風力や潮力などの海洋再生可能エネルギーを利用する事により、経済に貢献する事も含まれています。
https://www.eesc.europa.eu/en/agenda/our-events/events/eu-blue-deal

欧州のグリーンウォッシングの実態が暴かれています。持続可能な銀行および金融ネットワーク(SBFN)など、世界の金融機関は気候変動や持続可能な社会への取組を加速させています。しかしデータ会社RepRiskが公開した調査結果は、銀行や金融サービス会社でグリーンウォッシングが横行している実態が示されています。その件数は過去12カ月で前年比70%も増加している実態が明らかになりました。グリーンウォッシングの事例の殆どは、気候正義を自認する欧州の金融機関によるもので、多くは化石燃料に関する自己の主張に関係していました。9月末迄の過去1年で、世界中の銀行・金融サービス業界が行ったグリーンウォッシングは148件あり、前年同期比の86件から急増しました。更に148件の内、06件は欧州の金融機関によるものでした。今回の調査データを公表したRepRisk社によると、銀行及び金融サービス業界が行ったグリーンウォッシングの件数は、石油・ガス業界に次ぐ2位であった事が判明しています。同報告書はグリーンウォッシングに関連した企業の3社に1社は、いわゆる「ソーシャルウォッシング」も行っている事が判明しています。ソーシャルウォッシングとは、企業が評判や財務実績を守る為に人権侵害等の「社会問題を曖昧にする」ことで自社を肯定的に見せる事を言います。
https://www.reprisk.com/news-research/reports/on-the-rise-navigating-the-wave-of-greenwashing-and-social-washing

欧州委員会は中国製の輸入EVに対する反補助金調査を開始する通知を発行しています。通知書では、中国でEV産業に行われている、補助金、国有銀行からの優遇条件での融資、減税、リベートと免除、そして原材料や部品等の物品やサービス等を適切とは言えない価格で国家が提供している実態を記載しています。EUへの安価なEV輸出は国が関与する補助金が可能にしており、今後は中国の過剰生産能力が予想される事から「更にEUへの輸出車が増加する可能性が高い」と警告しています。今後、調査での有害性の証明は、欧州委員会が責任を持つ事になります。
正式に課税が認められた場合、暫定関税は9ヵ月以内に開始され、最終関税は調査開始から最長で13ヶ月以内に発動される予定です。欧州委員会が正式に中国製EVが不平等な競争により安価に製造され輸出されていると認めた場合、他地域への影響が出ると思われます。中国では国内のEV需要は2025年迄に昨年の4倍程度になる見込みですが、主要約50社の電池生産容量は2025年には4,800GWhに達すると伝えられています。中国製EVが充電インフラと富裕購買層が多い欧州と北米から締め出された場合、中国にとっても大きな問題です。当然ですが、中国政府は欧州の調査開始に猛反発しています。ただし、このまま関税を課さなければ、かつての太陽光パネルと同じように、欧州メーカーは大きな影響を受けます。何等かの措置は避けられそうにありません。
https://eur-lex.europa.eu/legal-content/EN/TXT/?uri=OJ:C_202300160

インドは、グリーンスチールの分類法(Taxonomy)を進める予定です。「グリーンスチール」の定義は、地域ごとに曖昧でスコープ1,2,3の何れを含み、どの程度までGHG排出が低減されていれば「グリーンスチール」と定義できるのか、公式なものがありません。インドは7%の経済成長を達成しており、鉄鋼業が急速に伸びています。輸出市場の1つである欧州で国境炭素調整メカニズムの移行期間が始まった事もあり、低炭素鋼に関する問題は最近多く取り上げられるようになっています。グリーンスチールの分類法を確立する事は、インドに「グリーンスチール市場」を創出することになります。現在インドの鉄鋼業は国の炭素排出量の12%を占めています。排出強度は粗鋼生産1トン当たり2.5トンの二酸化炭素を排出しています。この量は世界平均の1.9トンを上回っています。
https://energy.economictimes.indiatimes.com/news/renewable/india-developing-taxonomy-for-green-steel-amid-global-ambiguity-neha-verma-director-ministry-of-steel/104147057

米国の大手電炉メーカーNucorは、2つの脱炭素/持続可能な鉄鋼生産への取組みを開始しています。1つ目は、再生可能エネルギー源として500MWの核融合発電の開発をHelion Energy社と行う為に提携した事です。Helionはヘリウム3を生成する磁気慣性核融合技術と異中性子核融合による核融合発電を開発中です。この技術は、水から得られる燃料を使用して、低コストのクリーンな電気エネルギーを生成する事に焦点を当てています。2つ目は「Made for Good」というキャンペーンを開始した事です。同社は買収を重ねて自社のスクラップヤードネットワークを拡大しており、リサイクルと低炭素鉄鋼製造の両方をプロモーションしています。また関連会社を通じて鉄と非鉄のリサイクル、銑鉄及びHBI、DRIの販売も行っています。
https://nucor.com/

リオ ティント・アルカン、RUSAL、アルコアと並び、世界トップ5に入るアルミニウム生産大手のNorsk Hydro ASA(ノルウェー)は、今後、年率20%の需要増で低酸素アルミニウムが拡大すると述べています。HydroのCEOは、需要が予想を上回る伸びになると主張しており、一般的なアルミニウムの伸びが年率3%であるのに対し、低酸素アルミニウムは20%の伸びとなると予測しています。今年、欧州では原材料価格が高騰し建設活動は鈍化しましたが、リサイクル材を利用したアルミニウム製品の需要が「顕著」に伸びている事を理由としてあげています。Hydroは最近ポーランドのリサイクル企業に投資し材料確保を拡大しています。更にIRAにより恩恵を受ける米国への投資拡大を計画しています。
https://www.reuters.com/markets/commodities/lmeweek-hydro-ceo-sees-rapid-demand-growth-low-carbon-aluminium-2023-10-04/

米国の30年債利回りは世界金融危機以来、初めて心理的水準の5%に達し、ドイツ連邦債10年債利回りは3%に、更に英国の30年国債利回りは25年振りに5%を超えています。世界最大の米国債券市場が執拗な売りに見舞われ、世界経済の減速に影響を与える可能性が指摘されています。債権利回りが上昇し政府の借入コストが上がると、住宅ローンや企業ローンの金利を含む、あらゆるものに影響を及ぼします。債権の売り(債権下落)のスピードが速く、株式市場全体が警戒を始めている為、安全資産であるドルが上昇、日本の円等他の通貨は下落しています。今回の債権の下落(売り)により、世界の債券市場は3年連続の損失を計上する事になりそうです。更に債券のボラティリティが再び上昇する兆しがあり、MOVE指数(米国債の先行き変動リスクを示す指数)は4ヶ月ぶりの高い値を示しています。
https://www.reuters.com/markets/rates-bonds/global-markets-bond-selloff-graphic-2023-10-03/

カナダのトロント証券市場に上場するLIBリサイクル企業RecycLiCo Battery Materials Inc.は日本とオーストラリアで特許を取得した事を発表しています。特許にはBM内のグラファイトとカーボンの分離、電解液由来のフッ化物の処理、カソード活物質からのアルミニウムの分離、が含まれています。
https://recyclico.com/recyclico-battery-materials-secures-two-additional-patents-in-japan-and-australia-for-battery-recycling/

EUの気候変動担当責任者に承認されたばかりのウォプケ・フックストラ氏は2040年迄にEUの温室効果ガス純排出量を90%削減する事を提案しました。EUは2050年にネットゼロを目標としていますが、2040年の目標は提示してきませんでした。この提案により金融アナリストや研究者は2040年のEUの炭素価格が?400/トンを超える可能性があると指摘しています。現在のEU ETSの炭素価格は?81であり、2030年迄の脱炭素化目標を達成する場合、炭素価格は?160に上昇する見込みです。相変わらず科学的根拠に基づかない野心的な目標が先行しているようです。
https://www.euractiv.com/section/emissions-trading-scheme/news/eu-carbon-price-to-hit-e400-mark-with-90-climate-goal-analysts/

地球規模の炭素循環に大きな影響のある研究結果が掲載されました。今まで自然岩石の風化が「二酸化炭素の吸収源」と考えられてきましたが、オックスフォード大学の研究によると岩石の風化は実際には大量の二酸化炭素を放出する事が判明しました。有機物を含む岩石が隆起して露出する際に、取り込まれた有機炭素が二酸化炭素となって放出される為です。特に山岳地帯での隆起率の高い地域(ヒマラヤ、ロッキー山脈、アンデス山脈等)では、二酸化炭素の放出が顕著であり、大量のCO2が放出されています。岩石の風化による二酸化炭素の放出量は、火山活動による放出量とほぼ同等であると推測されています。ただし風化の変化については、現時点では正確に評価する事が出来ません。報告によれば世界中の火山から放出されるCO2の量は年間で1.3億?4.4億トンと推定されており、人間活動による二酸化炭素排出は1年間に約72億トン(炭素換算)で、その半分が陸と海洋に吸収され、残りが大気中に蓄積されています。科学は進歩と発見の連続の為、ある地点での研究や調査結果を100%として判断する事はより危険なのかもしれません。
https://www.eurekalert.org/news-releases/1003520
https://www.nature.com/articles/s41586-023-06581-9

AG Metal Minorによると、ミャンマーでのレアアースの採掘活動停止は世界的な供給不安に繋がり価格に影響を与える事が伝えられています。短期的には既に停止の影響は織り込まれていますが、供給の混乱により価格は上昇する見込みです。長期的には採掘制限が続く事でレアアースの不足とコスト上昇が発生する可能性があります。違法採掘の増加や環境問題、政治的不安の悪化も懸念されています。更にミャンマー経済や鉱山業界の労働力にも損害が生じる可能性があります。これらの懸念要因が重なれば、長期的にも価格が上昇する可能性が指摘されています。
https://scitechdaily.com/unusual-findings-overturn-current-battery-wisdom/

EUではプラスチック廃棄物処理において、大量に収集された物品を選別する事が最大の問題とされています。この課題に取り組む為、HolyGrail 2.0イニシアチブが立ち上げられ、電子透かしを使用して包装材を種類別に選別する研究が行われてきました。2024年にはフランスで市場に販売する製品に電子透かしを施す研究試験が実施される予定であり、現在最終段階に進んでいます。この試験では硬質包装材や軟質プラスチック等に電子透かしを施し、それらを選別し再処理する試験が含まれています。この試験は電子透かし技術が「実際の運用環境で実証されたシステム」と証明する事を目的としています。試験ではペプシコが製造したポリプロピレンのフレキシブル材やEssity、P&Gが製造したLDPEフレキシブル材などが検出と選別の対象となります。EU包装及び包装廃棄物指令の改正案では2030年以降、包装材に再生プラスチックが含まれる割合を義務化することが提案されている為、新しい選別技術の開発は喫緊の課題となっています。
https://www.digitalwatermarks.eu/post/industrial-tests-with-hg2-0-technology-continue-leading-to-france-wide-pilot-market-launch-in-2024

コカ・コーラ フィリピンは「100%rPET」ボトルを製品に追加すると発表しました。これによりコーラオリジナルとウィルキンスピュアのブランド製品は100%rPETで製造されたボトルを使用します。同社はフィリピンにおけるプラスチック廃棄物の問題を「深刻な社会問題」と認識し、この取り組みはその解決に向けた一環として位置づけています。コカ・コーラはASEAN諸国を含む40ヶ国以上で少なくとも1つのブランドに100%rPETボトルを使用しています。この発表と同時に持続可能なパッケージングプラットフォーム「May Ikabobote Pa」を立ち上げています。
https://www.coca-cola.com/ph/en/media-center/coca-cola-philippines-launches-new-100-rPET-bottles


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