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NEWSCONの気になるNEWS(2023年3月第2週)

欧州リサイクル産業協会(EuRIC)は、タイヤリサイクルに特化したリサイクラーと政策立案者のイベントを4月18日に欧州本部のあるブリュッセルで開催します。現在、欧州の政策立案者はタイヤリサイクルゴムの平均30%(欧州では)が利用される人工芝でのゴム充填材(ゴムチップ)の販売を禁止する計画です。また残りの70%に当るリサイクルゴム材についても多環式芳香族炭化水素(PAH)とその他の化学物質の含有量を更に制限する計画です。これはタイヤリサイクルのバリューチェーンに大きな影響を与える事が間違いありません。EuRICはタイヤのバリューチェーンの様々な段階(タイヤの設計、収集と選別、リサイクルから新しいタイヤへのリサイクル材料の取り込み等)に至るまで、早急な政策措置が必要であると主張しています。このイベントではトップレベルの政策立案者や専門家とバリューチェーンに沿ってタイヤの循環性を高める方法について話し合い、タイヤのリサイクルに特化したRecyclers’ Talksを開催します。欧州ではタイヤリサイクルが次世代に移りそうです。
https://euric-aisbl.eu/news-events/events/euric-events/tyre-recycling-making-the-wheel-go-round

米国のカリフォルニア州で繊維製品に対する拡大生産者責任(EPR)を適用する法案が提出されています。既にプラスチックとバッテリーのリサイクルに対しては同様なものが提案されており、今回も同様にリサイクル、修理のスキームを生産者が構築する事を目的としています。カリフォルニア州は拡大生産者責任(EPR)を多数実施しています。これは欧州で先行している廃棄物に関する各種指令と同様にEPRを課す事で製品の設計や仕様にまで影響を与え、よりメーカーが循環性の高い製品に移行する事を促すものです。繊維製品に対するEPRは世界中でも殆ど実施されておらず、3月末に欧州委員会から出される提案で大きな変革が生まれる可能性が指摘されています。
https://sd29.senate.ca.gov/news/press-release/legislation-introduced-create-first-its-kind-epr-textile-recycling-and-repair

輸送時のコンテナ船の火災や世界中で頻発している相次ぐ廃棄物処理施設でのLIBの火災を受けて、米国のニューヨーク(NY)州で電動自転車や電動スクーターで使用されるLIBを取り締まる法案が可決されています。この規制の主なものは「認定された」電気的なシステムを持たない電動自転車、電動スクーターはNY市内でリースまたは販売が出来なくなる事です。昨年コンテナ船での火災もあり、危険が指摘される中、貨物甲板周辺での揺れが荷物に直接及ぶRO-RO船での危険が指摘されていました。熱暴走するとLIBの火災を制御する事は殆ど不可能になり、船上では大惨事になります。分別処理の進んでいない米国の都市では、廃棄物置場でのLIB火災が発生しても消火が非常に困難になるという実態があります。
https://gothamist.com/news/council-cracks-down-on-lithium-ion-batteries-amid-spike-in-e-bike-fires
https://theloadstar.com/li-ion-batteries-pose-a-risk-to-freight-ro-ro-services/

インドのモディ首相をターゲットにした、かなりスペクタクルな事が世界で起こされています。昨年末に世界第2位(それまで3位)の超大富豪になったモディとは長年近い関係にあるゴータニ・アダ二氏が所有するグループ企業の株価が突如、米国の空売り投資機関によるレポートをキッカケに大暴落します。このニュースは欧米で一斉に報じられていました。レポートにはアダニ・グループを複数の犯罪・金融犯罪で告発する内容が含まれています。モディはアダニの成長と共にインド政治で台頭してきた政治家です。そして「アダニをターゲットにしている背後には誰がいるのか?」というTwitterが十数日で200万回を超える再生数でインド国内にて拡散され、その後もまだ伸びています。
少し遡る事2010年にアダニ・グループがオーストラリアで開始した炭鉱プロジェクトがあり、その後2017年になって(つまりモディがインドの首相になって3年後)、NGO団体の350.orgがリーダーとなり#StopAdani(ストップ・アダニ)という運動が形成されます。このNGO団体http://350.orgは化石燃料廃止を訴える環境団体でTides Foundation という財団から多額の資金提供を受けています。ではこのTides Foundationという財団に資金を提供しているのが誰か?というと、ジョージ・ソロス、フォード財団、ロックフェラー財団、ピエール・オミダイア、ビル・ゲイツのそれぞれの財団です。これらの名前は全くWEFや米民主党の献金者と合致しています(ですので、最近米国ではバイデンを「操り人形」と呼ぶメディアが増えています)。モディは元々インドの国家建設に専念するナショナリスト組織である Rashtriya Swayamsevak Sangh(RSS)の出身で、いわいるソロス一派が推進するグローバリズムとは正反対の保守主義や保守政治であり最近でもロシアの制裁に一切加わらず、あくまでインドの利益のみを追求する政治姿勢を貫いています。これにはソロスもかなり憤慨しており過去1年余りモディ批判を繰り返してきました。ソロスのやり方は1992年9月に起きた英国通貨ポンド危機と同じで「お金」の面から政治的判断を覆させる手法ですので、ターゲットはモディの金銭的バックである世界2位の大富豪アダニ氏になったという事です。アダニの主力会社アダニ・エンタープライズ は1ヵ月余りで261億7000万ドル(約3兆円)の市場価値を失っています。このストーリーが全て証拠立てられているかと言えばそうではないので、100%保証できるものではありません。資金は迂回して提供され、環境運動やスクープには民間人や民間企業が関わっている為、まず状況証拠以外、証拠は追えません。全く同じ連中が世界のグリーン化と化石燃料排除を創出していると思うと何とも言えないです。Soros VS Modiで検索すれば、最近は結構ネタが沢山欧米のネット上に出るようになりました。そのインドでG20 が行われたというのも正に絶妙なタイミングです。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB109WF0Q3A210C2000000
https://www.truescoopnews.com/newsdetail/adani-stocks-downfall-explosive-twitter-thread-alleges-gautam-adanis-firm-fell-victim-to-verywell-planned-attack

北欧地域ではエンジニアリングコンサルタント会社としての事業を拡大しているRejlersフィンランドと繊維・ファッションのテクノロジー企業のInfinited Fibre Companyが廃棄繊維製品のリサイクル工場を設立する為の契約を行っています。Infinited Fibreは廃棄繊維を分解し、セルロースカーバイト繊維の1種であるInfinna?ファイバーを製造します。プロジェクトの投資額は5000万ユーロでフィンランドのKimに工場を設立し、商業稼働予定は2026年1月です。工場の生産能力は年間30,000トンで、この量はTシャツにしておよそ1億枚に相当します。3月末には繊維・ファッション産業向けの規制案が欧州委員会より提示される予定で様々な企業が投資に乗り出しています。
https://www.rejlers.com/Press/Press-releases/rejlers-awarded-major-epcm-contract-for-infinited-fiber-companys-circular-textile-fiber-factory-investment/

欧州で計画されているLIB生産の3分の2以上(68%)が、遅延、縮小、または中止のリスクに晒されている事が欧州のTransport & Environment(T&E)の調査で明かされています。ドイツ・ベルリンのテスラ、ドイツ北部のノースボルト、イタリア・トリノ近郊のイタルボルトは米国への投資を検討しており、欧州での計画を縮小する可能性があります。T&EはLIB生産を拡大する為にEUの財政支援とプロジェクト承認の迅速化を求めています。ブルームバーグNEFによるとLIB生産への新規投資における欧州の世界シェアは2021年の41%から2022年には僅か2%にまで低下しました。米国と中国でのバッテリー投資は引き続き増加しています。色々と噂されていますが「練り製品」と言われる程、量産時の品質安定が難しいLIBの製造を新興メーカーが投資を集めてもそう簡単には出来ない事が隠れた理由の1つでもあるようです。日中韓の先行したテクノロジーと量産エンジニアリングを同じレベルで行う事が、様々な理由から困難なようです。
https://www.transportenvironment.org/discover/two-thirds-of-european-battery-production-at-risk-analysis/

メルセデスベンツがドイツのクッペンハイムに年間処理能力2,500トンのLIBリサイクル・テスト工場を着工しています。リサイクルに利用する技術は機械湿式製錬で技術パートナーはPrimobius (ドイツSMS グループと豪州Neometals のJV)、化学パートナーはカールスルーエ大学、ベルリン工科大学です。リサイクルによる金属回収率は96%以上で、バッテリー原材料のクローズドループ・リサイクルを確立します。バッテリーの機械的解体は今年末に開始される予定です。クッペンハイムの工場は太陽光発電とグリーン電力によるカーボンニュートラル・エネルギーで運用される計画です。
https://www.automotiveworld.com/news-releases/mercedes-benz-groundbreaking-ceremony-for-battery-recycling-factory-in-kuppenheim-germany/

英国で2024年から始まる包装材料の拡大生産者責任(EPR)に関して企業のコスト増が懸念され、英国小売コンソーシアムがスナク首相に書簡を送り、EPR を含む包装廃棄物の規制改革を再考するよう依頼しています。EPRの最終運用次第では企業のコンプライアンス コストが6倍から最大20倍に増加する可能性があります。現在、企業の42.9%は新規制を十分に認識せず、半数以上が包装廃棄物に関するデータを収集していないと述べています。調査により企業の対応が遅れている事が明らかになっています。欧州でも包装及び包装廃棄物指令案が提示され、業界団体からの懸念が相次いでいます。EPRは廃棄物削減には効果がある事が証明されていますが、企業はコスト増を懸念して積極的でない部分があります。この辺りが長年グリーンウォッシングを助長した本音の部分と言えます。
https://www.mrw.co.uk/news/survey-finds-over-40-of-businesses-unprepared-for-epr-03-03-2023/

本日6日、インドネシア政府がEV 産業を発展させる為の新しい「インセンティブ(補助金)」を発表しています。このインセンティブは 3 月20日から開始され、EV関連企業からの投資を呼び込むことを目的としています。インセンティブの総額は700万ルピア(約4億5800万ドル)で200,000台のEバイク、 35,900台のEV、50,000 台のエンジンバイク改造が対象になる予定です。ただし、総額以外の詳細はまだ公表されていません。またインドネシア政府は世界的な自動車メーカー2社と交渉している事を明らかにしています。その内、1社は米国の企業という事です。インドネシアはバッテリーの重要な原材料であるニッケルを戦略的に活用する為にEV産業育成に力を入れています。
https://www.asiafinancial.com/indonesia-looks-to-boost-its-ev-industry-with-new-incentives

韓国のタイヤ熱分解リサイクル企業LD Carbonが、早ければ来年上半期より持続可能(環境に優しい)製品を年間20,000トン生産する為にSKグループから投資を集めている事が伝えられています。LDカーボン(LDC)は2017年9月設立、廃タイヤから熱分解リサイクルによりグリーンカーボンブラックを製造しています。
https://www.tyreandrubberrecycling.com/articles/news/ld-carbon-gains-major-investment/
https://en.ldcarbon.co.kr/gwbbs/gw_page1.php?ti=page1&me_co=1010

EU委員会は重要な原材料法案を14日に提示する予定です。リークされた草案によるとEUが消費する重要な原材料の10%はEU域内で採掘、15%はリサイクルから得る、更に戦略的な原材料に関しては40%がEU内で精製されるべき、という内容が含められるようです。また2030年迄に戦略的原材料の輸入の70%以上を「単一の第三国」に依存しないというベンチマークを設定する予定です。これはマグネシウムや希土類金属などが特定の1ヵ国(=中国)からの輸入に頼っている事を解消する狙いがあります。今後EU重要原材料委員会を設立し、欧州委員会と共に「戦略的プロジェクト」が特定される事も含まれています。この法律は電池材料や希土類等の国際的なサプライチェーンにも影響を与えると言われています。
https://www.euractiv.com/section/economy-jobs/news/leak-eu-commission-wants-10-of-critical-raw-materials-mined-in-europe/

欧州リサイクル産業協会(EuRIC)が再度プレスリリースを発行し、欧州廃棄物輸送規則に対する強い懸念を示しています。議会で採択された最終テキストでは、リサイクルで選別された金属、プラスチック、ガラス等のスクラップは廃棄物と定義が分けられていません。また所謂金属スクラップは非OECD諸国への輸出が原則禁止となり、輸出する場合には輸入国からの合意と適切な処理を行う保証が必要となります。プラスチックは4年後を目途に全面的に輸出禁止になる予定です。これ程何度も懸念を表明しているという事は、ロビー活動が上手く行っていないという裏返しの可能性があります。
https://euric-aisbl.eu/resource-hub/press-releases-statements/press-release-recycling-sector-urges-action-from-eu-member-states-as-economic-pressures-mount-under-waste-shipment-proposals

チェコ政府がEU がグリーンテックに資金提供する為に設立を目指す新しい欧州基金計画に反対しています。理由の1つは基金が「投資家に過剰な支払いをする為に使われるべきではない」と言う事があげられています。投資家はこの基金により出資された企業に投資する事で、その会社を経由して補助金から得られ利益を享受する事になります。チェコ政府は補助金よりも欧州の過剰な規制を緩和する事が重要との見解を示しています。グリーン化への補助金は世界中でその正当性、公正性に疑問の声が上がり出しており、巨額な補助金による債務や実質増税に疑問が湧き始めています。
https://www.euractiv.com/section/politics/news/czechia-opposes-european-sovereignty-fund/

スペインで欧州最大のセンサーによる廃棄物収集のシステムが運用されます。スロバキアの廃棄物モニタリングシステムを開発製造するSensoneo社がスペインのマドリード地域で欧州最大の地域廃棄物監視システムを展開する事が報じられています。同業社であるスペインのCabdam社と共同で行うもので、地域の廃棄物回収エリアに設置されるセンサーは1,100個を超え、 廃棄物管理ソフトウェアで管理します。センサーが所定のごみ箱や回収所に投棄された廃棄物をチェックし、廃棄物量を測定し、サービスの効率を高めます。定期回収でなく回収量により収集車を出す事で、排気ガス発生量、交通量、騒音を削減できます。廃棄物監視の利点は燃料とコストの節約が可能になる事で、時間の短縮にも寄与します。既にこれらのセンサー付き回収システムはボトルのデポジットシステムで開発が進んでおり、実装され始めています。
https://sensoneo.com/
https://candam.eu/

Fitch Ratingの分析によると、プラスチック包装会社(包装材メーカー)は金属、ガラス、繊維を材料とする包装メーカー同業他社と比較して、長期的な気候関連の変化に対応出来ていない事を分析しています。プラスチック包装製造企業の脆弱性スコアは、多くの製造事業よりも低くなっており、これは投資が比較的少ない事、リサイクル率を増す為のエネルギーや土地利用が微増しかしていない事、等に反映されています。プラスチックはあらゆる業界で最大の廃棄物ですが、技術的な限界とコストの問題により完全にリサイクルする事が困難な材料です。使い捨てプラスチックの禁止の影響は現在限定的ですが、今後時間と共に規制が強化される為、製造業者は経済的影響を受ける可能性が高くなっています。今後いずれかの段階でプラスチック包装材の設計変更や回収、リサイクルシステムの変革が必要となりますが、規制を前に企業の殆どは動きが取れないという状況は世界中で同じようです。
https://www.fitchratings.com/research/corporate-finance/plastic-packaging-companies-have-higher-climate-vulnerability-06-03-2023

欧州自動車製造業者協会(ACEA)は、来週発表される「EU重要な原材料法」を歓迎するポジションペーパー(立場表明書)を発行しています。ACEAは欧州委員会に対し6項目の要求事項を提示しています。その中でリサイクルに関連するものは以下の3つとなります。サーキュラ―エコノミーを強化し二次原材料の入手可能性を高める事。国内外の調達先に関して国際基準を尊重し、人権と環境を完全に尊重する持続可能な商慣行を順守する事。重要な原材料のリサイクル、回収、代替材料分野で戦略的な研究とイノベーション(R&I)プロジェクトに資金を提供し、同時にサプライ チェーン全体で革新的な商慣行の開発と実施をサポートする事。14日に発表予定の重要な原材料法がどのようなフレームワークになるかは一部しか情報がリークされていませんが、サーキュラ―エコノミーとリサイクルにより重点を置いた政策になる事は間違いないようです。
https://www.acea.auto/publication/position-paper-critical-raw-materials-act/

中国乗用車協会(CPCA)によると2月の乗用車販売は前年同月比10.4%増、しかし1-2月累計の乗用車販売は前年比19.7%減となっています。昨年新エネルギー車への補助金が終了しましたが、今年に入ってから15を超える省・市が新エネルギー車(NEV)の販売促進刺激策を実施しています。この政策が影響し、2月のNEV販売は前年同月比61%増。新車販売全体の30%以上を占めています。しかし中国の炭酸リチウム価格の予測は2つに割れており、インセンティブによる販売増で価格が反転すると見る向きと、炭酸リチウムの高い在庫量が価格の反転を抑えるという向きがあります。中国のアナリストは1月31日時点で中国の炭酸リチウムの在庫は40,000トンと推定しており、これは過去最高値で2ヵ月分の在庫に相当します。一部のカソード材料メーカーは供給量の増加から長期的に炭酸リチウムの価格を引き下げるよう動いています。
https://www.spglobal.com/commodityinsights/en/market-insights/latest-news/metals/030723-chinas-lithium-carbonate-market-outlook-diverge

Markets and Marketの最新分析によると、自動車向けの再生プラスチック(r-Polymer)の市場が急拡大し、2027年迄に年率8.6%で伸び、39億米ドルに成長すると予測しています。これはr-Polymerの需要が自動車業界で急増している為です。既にリサイクルされた材料は自動車業界の品質基準を満たすレベルに発展しており、今後も投資が増す分野と見ています。r-Polymer市場は欧州でも成長しています。EUは2030年迄に全プラスチックの55%をリサイクルするという目標を設定しており、これが新しい自動車や飲料部門でリサイクル技術とインフラストラクチャへの投資を促進させる要因となっています。しかしリサイクルが困難な軟質系プラスチックのリサイクルへの投資は低調なままです。
https://www.prnewswire.co.uk/news-releases/recycled-materials-for-mobility-applications-market-worth-3-9-billion-by-2027–exclusive-report-by-marketsandmarkets-301765470.html

欧州政府が主導するCircular Plastic Allianceが2019年9月に宣言した「2025年迄に少なくとも1,000万トンのプラスチックをリサイクルする」という宣言を実行する為には、更に推定€67億から€86億の投資が必要な事を欧州投資銀行(EIB)が調査結果として発表しています。具体的には追加で必要な処理能力として、2025年迄に年間420万トンのプラスチック選別施設(能力)と、それらの選別されたプラスチック廃棄物を原材料レベルにリサイクルする380万トン分の施設が必要な事が示されています。欧州が掲げた目標を達成するには、多額の投資と革新的な政策が必要で、それらなしには達成できない事が明らかになっています。1兆円近い投資が必要となり、後2年で現実的に実現可能かどうか分かりません。
http://bit.ly/3ZtGMWf

世界プラチナ協会(World Platinum Council)が2023年の受給予測を発表しています。2023年は需要が24%増加するが供給は僅か3%増に留まる為、大きな供給不足を予測しています。自動車需要は10%増、工業全体の需要は前年比12%増加する見込みです。昨年から続く南アフリカの供給減は電力供給の解消で解決に向かう可能性がありますが、ロシア産は制裁の為に鉱山運用に問題を抱えています。PGMについては産業用途の需要増に対し、ロシア産の流通量が増加しない可能性が指摘されており、価格に影響が出るものと予想されています。
https://platinuminvestment.com/news

14日に欧州委員会が「重要な原材料法」案を発表します。それら重要な原材料の収集とリサイクル(需要の15%)の目標値が示される予定です。非常に強いロビー力のある欧州の非鉄金属生産者協会Eurometauxが、LIBをリサイクルして得られる中間材である「ブラックマス」を域外に輸出できないようにする為に「有害廃棄物」と定義するよう求めている事が伝わっています。電子基板についても同様で、2025年1月からのバーゼル改訂で「特別考慮が必要な廃棄物」(付属書II Y49分類)として定義されますが、この電子基板についても「有害廃棄物」として定義を広げ、電池指令のようなリサイクル率を強化するよう求めている事が伝わっています。リサイクル業界団体は量が確保できないと経済性が無いという事で、リサイクル由来のものを「戦略備蓄」として組み込む事も提案しています。
https://www.euractiv.com/section/circular-economy/news/critical-minerals-recycling-not-a-silver-bullet-industry-says/

エコノミスト・インパクトと日本財団のイニシアチブであるBack to Blueが行った調査によると、プラスチック汚染に関する国連条約を実装し、例え世界的な使い捨てプラスチックの禁止、拡張生産者責任(EPR)の実施、バージン・プラスチックへの課税を行ったとしても、2050年迄にプラスチックの使用量が2倍になるのを防ぐ事は出来ない事がわかりました。OECD、世界銀行、世界自然保護基金 (WWF)の支援を受けて作成された本レポートはG20の19ヶ国のプラスチック使用が減少し始めるポイントを予測していますが、世界は2019年の2億6,100万トンから2050年には4億5,100万トンのプラスチックが消費されると予測しています。削減には使い捨てプラスチックの世界的な禁止が最も効果がある事が判明しましたが、それでも2050年迄にプラスチック消費量は略1.5倍に増加します。このレポートの編集者は「国連プラスチック条約の交渉担当者は、次の交渉ラウンドに入る際に可能な限り最高レベルの野心を維持する必要がある」と警告しています。プラスチックは国内法に優先するこの新しい国際条約により、世界的に大きな動きを見せる事が予測されています。
https://backtoblueinitiative.com/plastics-consumption/

中国経済について様々な憶測やデータがある中で、ブルームバーグが「中国の銅輸出の急増は経済がまだ苦戦していることを示している」というタイトルの記事を上げています。現在、中国の銅製錬所は輸出拡大に向けて準備を進めており、これは中国の製造業と建設業が決定的な回復を遂げていないことを示している、と分析しています。関係者によると少なくとも中国の主要な銅製錬所4社が今後数週間の内にアジアのロンドン金属取引所のデポ向けに計2万3000~4万5000トンの銅精錬を行う予定だという事です。また今月韓国の釜山の倉庫に納入された約1万3000トンの銅は、中国の精錬所からのものだという事です。短期的に中国国内の消費より輸出市場に出回る銅が増える事で国際価格に下げ圧力が掛かり易い状況と見ています。
https://finance.yahoo.com/news/china-burst-copper-exports-shows-025407948.html

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